一人ぼっち ~第二章~
第二話 「暗闇の湖」
ザァァァァァァ・・・。
あれから4日がたった。
驚くほど早い治癒力で、ミュウツーの怪我は殆ど治りきっていた。
夜に、やっと雨はやんだ。
ミュウツーは少し怖がって、セレに質問した。
「ここに・・・湖はあるか?」
一人ぼっち ~第二章~
第二話 「暗闇の湖」
「湖?ああ。あるよ。」
そう言うとセレは、家を出て、家のはしごを降りる。
ゆっくりだが、ミュウツーもそれについていった。
暗い森林だが、湖が見えた瞬間に、少し明るくなった。
蛍が飛んでいる。それが月へ飛んでいくように・・・。
ミュウツーはすぐ、その湖に手をつけた。
・・・前のように、癒される感覚はない。
キンキンに冷えた湖だった。
「この湖も枯れたのか・・・。」
「おじいちゃんと一緒にこの森に逃げ込んできたんだ。すぐにここも燃やされたんだけどね。
逃げてる途中におじいちゃんとはぐれちゃって・・・。生きてて欲しいけど・・・。」
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ゴォォォォォォ・・・。
「おじいちゃん!どこ?!」
森林が燃えている。その中に一匹。セレが立っていた。
何度も叫ぶが、返事はない。
火が迫ってきた。危険を感じたセレは、そこから逃げ出した。
そこで目に入ったのは、炎の光に反射して赤く見える湖。
セレはそこに飛び込んだ。
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(間違いない・・・。ここはウィンのいた森だ。)
今はどす黒い色をしていた。
底もまったく見えない。どこまでも続くようだった。
だが、突然上から光がふってきた。
目を細めて空を見ると、見たことのあるポケモンがこちらを見ていた。
「ホウオウ・・・」
続く