一人ぼっち

第20話 「歴史」

「思い出した・・・。何故俺が二度生まれたのか・・・。何故ホウオウが死んだのか・・・。
やっと・・・分かった・・・。」

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「ついに完成だ!」

「これが・・・。ミュウツーの成功作!」

~一人ぼっち~
   第二十話 「歴史」

「す、凄い・・・。」

デュオとヴィアンのように二人の声がする。
だが、今回は成功したらしい。
その成功作が俺だった。

「早速実験しよう。」

・・・俺は広い空間につれてこられた。そこには大量のポケモンがいた。
俺がこいつたちを倒せというのか。そんなことが出来るのだろうか・・・。
そんなことを考えているうちに、大量のポケモンが襲ってきた。
だが、俺はどんどんポケモンたちを倒していく。何故だろうか・・・。体が軽い。
あっという間に俺はすべてのポケモンを倒した。

「な、何てことだ・・・。これほどの力が・・・。」

・・・。何故か力が制御できない。何故だ?
俺は操られたように二人を攻撃してしまった。

「うぉっ!だ、駄目だ!やはりこのミュウツーも失敗だったのか?!」

「とにかく脱出だ!」

ガチャン・・・。

俺は広い空間に一人閉じ込められた。
そして、たちまち黄色い煙がたちこめる。
それを吸った瞬間、俺は目がかすみ、耳鳴りがし、気分が悪くなった。
しばらくして、俺は死んでしまったらしい。




目を覚ますと、言葉では説明しにくいような場所にいた。
俺はそこで倒れていた。
上のほうから、大きな動物が飛んできた。
その動物は、ホウオウと名のった。
ホウオウはゆっくりと羽を動かすと、光る粉がたくさん振ってくる。
そして、俺に言った。




「もう一度、お前に命をやろう。普通では考えられんことだが。
お前には力がある。その力を、平和のために使って欲しいのだ。
ありがちだが、お前にしか出来ないことだ。」



その言葉を聞いたあとは、しばらく記憶がない。
それから・・・。

「失敗しました・・・。」
「材料の無駄だ!早く捨てろ!」

これが二度目の人生?俺はまた人間に造られてしまったのか・・・。


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「・・・そうだ・・・。俺はホウオウに助けられたんだ・・・。
この世界を元に戻すために!」

「クク・・・。そうか。貴様は二度も造られた・・・。
ならば、今ここで、二度目の死を迎えさせてやろう。
デオキシス。そろそろ終わらせろ。」

「グ・・・グォォォォォォォァァァァァァァ!!!」


続く