一人ぼっち

最終話 「神」

「ハ・・・ハヤク・・・タオシテ・・・。」

「倒すしか・・・無い・・・。
そろそろこの戦いも終わる・・・。この手で・・・俺がこの世界を元に戻す!」

~一人ぼっち~
  最終話 「神」

デオキシスはいくつも黒い玉を作り出し、ミュウツーにぶつける。
ミュウツーは何度も避け、反撃のチャンスをうかがっていた。
すると、デオキシスはすこし間をあけた。
ミュウツーはとっさに手のひらに黒い塊をつくり、デオキシスに向かっていった。
そして、胸のコアにぶつける。

ズバァァァァン!

だが、デオキシスはびくともしなかった。

「な・・・!」

ミュウツーはコアに手を当てたまま、驚いていた。
デオキシスはミュウツーを手でつかんで、投げ飛ばした。

「ぐぅっ!」

その振動で、ウィンはようやく目を覚ました。
ウィンはぼろぼろのミュウツーを見て、とにかく叫んだ。

「ミュウツー!」

「う・・・。ウィンか・・・。
逃げろ・・・。早く!」

「いやだ!俺はこんなところで逃げない!」

ウィンはゆっくりと立ち上がる。
そして、半分おびえた声で言った。

「こんなところで逃げたら負け犬だ・・・。絶対逃げるもんか!」

「だが・・・。奴は俺の攻撃を・・・。?」

ミュウツーは何も喋らなくなった。
しばらくするとウィンに何かを伝え始めた。

「ウィン。お前は電撃で奴の動きを鈍らせてくれ。後は俺が死者の力を借りる。」

「ホウオウの力・・?」

「違う。一度目に作られた俺の力だ。ひょっとしたら・・・。使えるかもしれない。
・・・でも、この力を何度か使ってきた。そろそろ、俺の命も終わりかもな・・・。」

「一度目に作られた・・・?」

ウィンは先ほどまで気絶していた。
二度うまれたことはウィンは知らなかった。
だが、ウィンは妙に納得していた。

「で、でも、それじゃミュウツーが・・!」

「このままじゃ、結局やられる。だから、死ぬ前にやり遂げる!」

すこしからだが震えるミュウツー。
ウィンは自分が半端な覚悟だったと、ミュウツーを見て感じていた。
そして・・・。

「分かった・・。」

ウィンは体で電気を作り、デオキシスに電気を流す。
デオキシスは動きが鈍くなった。
それを見て、ミュウツーは瞑想を始める。

「ミュウツー・・。力を・・・力を貸してくれ!我は・・・ここにあり!!!」

みるみるうちにミュウツーの体は光に包まれる。
そして、光が消えると、ミュウツーは目を開けた。
いつもと一つだけ違う。・・・。左腕があった。
ミュウツーは右手で黒い塊を作る。
だが、いつもよりもっと大きかった。

「デオキシス!これで・・・終わりだ!」

ズドォォォォォォォォォォォォォォォン!

この爆風で、ウィンやヴィアンとデュオが吹き飛ばされる。
ミュウツーとでオキシスはは爆発の光に包まれていった・・・。








  よくやった。ミュウツー・・・。




空からホウオウが現れる。ホウオウは半透明だった。
羽を振って、光の粉を落としていく。
地面に落ちた瞬間、森はたちまち再生して行った。






「う・・・。」

体中が傷だらけだが、辛うじてウィンは目を覚ます。
ウィンが起き上がると、向こうに箱のようなものがあった。
ゆっくりと近づいてみると、それはレビアにもらった弁当だった。

「秘宝の取り合いのときに流されたのかな・・・。」

ウィンが箱を開けると、果物がたくさん入っていた。
だが、やはり水浸しだった。
ふたの裏を見てみると、一枚の封筒が入ってあった。
その封筒から一つのお守りのようなものを取り出した。
そこには・・・
―ウィンが無事に帰って来れますように―














はい。一人ぼっち、これで終了です。
今考えるとウィンが自分のことを言う時、俺だったり僕だったり・・・。
まだまだ自分も未熟ですね^^;

では。